Turbolinux 10 Desktop(FTP版)インストール編
ターボリナックスのFTPサーバーよりダウンロードしたファイルでTurbolinux10 Desktop(Turbolinux F.. / TurboHome /Server 10)インストールCDを作成しました。
しかし、作成するにあたり大きな問題がありました。インストーラーが無いという事です。
一度は、Turbolinux8Workstationのインストーラーを利用(Turbolinux8Workstationのインストーラーを使った方法)する事で無理矢理解決(問題多発)しましたが、Turbolinux 10 Desktopのトライアル版のインストーラーを使えばと、指摘を受け、そのようにしてみました。
トライアル版のインストーラーを利用した場合に一つ問題があります。rpmパッケージがインストールされない事です(正確には一度インストールされた後に削除されます)。しかし、これについてはインストール中に対応します(手順16,18参照)。また、この対処法はトライアル版のインストールにも使えると思います。

念のため書いておきますが、ここの手順は製品版のインストール手順ではありませんよ、Turbolinux 10 Desktop インストールCD作成で作成したインストールCDを利用したインストール手順です。若干の違いがあるかも知れません。

インストールの流れは次のようになります。
  1. 起動
  2. Configure Language
  3. インストールクラス選択
  4. キーボード設定
  5. マウス設定
  6. インストール先設定
  7. ブートローダー設定
  8. ネットワーク設定
  9. 時間帯設定
  10. アカウント設定
  11. インストールタイプ選択
  12. モニタの設定
  13. Xの設定
  14. サウンドカート設定
  15. 設定の確認
  16. rpmデータのバックアップ  <-- rpm対応
  17. 追加パッケージのインストール
  18. rpmのインストール         <-- rpm対応
  19. セキュリティーレベル
  20. ブートディスクを作成する
  21. インストールが完了しました。
  22. その他設定
  1. 起動
    起動ディスクとCD-Rの1枚目をセットしてPC起動
    turbolinuxの起動画面が表示されたらEnterキーでインストールを開始
    2枚目のFD(モジュールディスク)を要求されたら2枚目のFDを挿入します。

    ブータブルCDを作成した場合は、メニューが表示されるので、installを選んでEnterで先へ進みます。
    PCMCIAの確認が出た場合には、OKで先へ進みます。
  2. Configure Language
    「日本語」を選択してEnterキーを押下。
    "インストーラの次のステージをロード中です"が表示されますのでしばらく待ちましょう。
  3. インストールクラス選択
    「標準インストール」を選択して次へ
  4. キーボード設定
    基本設定で「日本語 106/109キーボード」を設定します。
    オプションはいじりません。
  5. マウス設定
    基本設定で自分自身のマウスにあった設定を選択します。
    おそらく、インストーラーが正しいものを選択してくれるので何も変更する必要は無いかも。
  6. インストール先設定
    「TFDisk」を選択して次へ

    僕は、下の表の通り、パーティションを作成しました。
    パーティションのサイズは僕の環境下での話です。ハードディスクが大きい場合、小さい場合などにはサイズを適当に割り当てて下さい。
  7. ブートローダー設定
    「ブートディスクを作成する。」、「ブートローダーをインストールする」にチェックを付けます。GRUBをインストールする場所はほとんどの場合/dev/hdaです。
    LinuxをFDDから起動ディスクで起動したい場合は「ブートローダーをインストールする」にはチェックをつけません。

    詳細設定の項目は以下の通り
    ・LBA32モードを使用するにチェック
    ・ブートローダーにGRUBを使用するにチェック
    ・GRUBのブートにrootパスワードを使用する。 これはどっちでもよいですが、私は外しています。
  8. ネットワーク設定
    ADSLルーターなどでDHCPサーバーが動いている場合には、DHCPを使用して設定するにしておいたほうが楽チンでしょう。
    起動時にアクティブにするにチェックをします。
    DHCPを使わない場合にはIPアドレス等を環境に合わせて入力します。(以下設定例)
  9. 時間帯設定
    タイムゾーンは大抵の場合そのままで正しいはずです。
    タイムゾーンがAsia/Tokyoを選択します。
    タイムサーバーは使用しても、しなくてもどっちでもいいです。使用した場合、PCの時間を自動的に合わせてくれます。
    タイムサーバーを使用したい場合には以下の通り設定します。
    「タイムサーバーを使用する」にチェック
    「NTPを使用する」
    時間を設定する間隔は「システム起動時のみ」を選択しましたが、常時起動する場合は他を選択すべきです。
    タイムサーバーは ntp1.jst.mfeed.ad.jp などのホストを指定すればよいです。
  10. アカウント設定
    簡易設定画面ではrootのパスワードを指定します。
    ユーザー作成は後でできるのでここで行う必要はないでしょう。
    また、認証ではMD5パスワードを有効にするとシャドウパスワードを有効にするにチェックを入れます。
  11. インストールタイプ
    標準選択より自分の用途にあったものを指定します。
    カスタム画面では標準選択で選択したパッケージより、追加、削除することが可能です。
    ハードディスクに余裕があり、よく分からない場合は「全パッケージ 」を選択してもよいと思います。私もこれを選択しました。

    後で、各種ツールのソースコードをダウンロードしコンパイルを考えている人はカスタム設定画面でカーネルソースコードや、開発ツールもインストールしておいてください。

    各種設定画面は特に設定することはないと思いますが、DUAL CPU環境などでは、SMPカーネルになっていることを確認します。
  12. モニタの設定
    適当なモニタが設定されているので特に何もしないで次へ進みます。
  13. Xの設定
    ビデオカードはほぼ自動で検索されるので問題ないでしょう。間違っていたら正しいものを選択しましょう。
    カラー、サイズを設定し(デフォルトのままでも問題ないです。)テストしてみましょう。

    グラフィカルログインの使用はお好みです。デスクトップで使用するなら、チェックすべきでしょうが、
    サーバー用途ならチェックははずしておいたほうがよいでしょう。
    ウインドウマネージャは好きなものを選びますが、KDEがお勧めです。

    テストをした際にデスクトップサイズが自動だと正常に表示されませんでした、自分のモニタにあわせたサイズを選択すると正常に表示されました。正常に表示されなければ試して下さい。
  14. サウンドカート設定
    おそらく、最適なものが選択されています。
    間違っている場合は、リストより正しいサウンドカートを選択します。
  15. 設定の確認
    次ボタンを押下します。
    これ以降、中断できません、続行しますかといった旨のメッセージが出るのでOKボタンを押下します。
    パッケージのインストールがしばらくかかります。
  16. rpmデータのバックアップ
    追加パッケージのインストール画面になったらrpmのデータファイルをバックアップします。
    Turbolinux10Desktopのトライアル版はこの画面から次へ進む段階でrpmをアンインストールしているようです。
    まず、インストーラー画面からコンソール画面へ切り替えてから、バックアップします。手順は以下の通り。
     「Ctrl」 「Alt」 「F2」 キーを 同時に押します。これでコンソール画面へ切り替わります。
    コンソール画面では以下の通りrpmデータファイルの格納されているディレクトリをコピーします。

    # cd /mnt/sysimage/var/lib
    # cp -a rpm rpm.bak
    コピーを終了したら、「ALT」+「F7」でインストール画面へ戻ります。
    ※1 インストール時は/mnt/sysimageにルートディレクトリのパーティションがマウントされています。
    ※2 Ctrl+Alt+F2以外にも F1〜F6までコンソールは用意されていますが、F2のコンソールが未使用だった為、選択しています。F2で作業をしなければいけないわけではありません。コンソール間はAlt+F1~F6で切り替え可能です。
    ※3 rpmデータファイルのバックアップを取らずに、rpmだけインストールした場合、既存の情報が無い為削除や、UPDATEが正常に行えなくなる可能性があります。
     
  17. 追加パッケージのインストール
    特になにも無いはずなので、スキップするにチェックをいれ次へボタンを押下します。

     
  18. rpmのインストール
    ここで、削除されたrpmパッケージを再度インストールします。
    rpmパッケージは1枚目のCDに入っているので、現在2枚目のCDが入っている場合は1枚目のCDを挿入して下さい。
    「Ctrl」 「Alt」 「F2」 キーを 同時に押し、再度コンソール画面へ戻ります。
    cd /mnt/sysimage インストール先のルートディレクトリへ移動します。
    mount dev/cdrom mnt/cdrom  
    cd-romをマウントします。
    rpm -ivh --root /mnt/sysimage/ /mnt/sysimage/mnt/cdrom/turbo/RPMS/rpm-4.2-12.i586.rpm --nodeps  
    rpmパッケージをインストールします。(TurbolinuxF...ではrpm-4.2-19.i586.rpmでした。 )
    rpmデータディレクトリへ移動し、先にバックアップしたものを元に戻します。。
    cd /mnt/sysimage/var/lib  
    mv rpm rpm.org  
    rpmインストール時に作成されたデータをリネイム
    cp -a rpm.bak rpm
    元のデータを元に戻す。
    「Alt」+「F7」キーでインストール画面へ戻り、インストール処理を継続します。
     
  19. セキュリティーレベル
    サーバー用途ならば(そんな人いないか(^^;))高レベルをデスクトップマシンとするなら中レベルくらいでしょうか?
    カスタム設定では、起動するサービスを選択します。
  20. ブートディスクを作成する
    できれば作成して置いた方がよいです。
  21. インストール完了
    完了ボタンを押下すると、CDが出てきます。
    Enterキーで再起動です。
     
  22. その他設定
    私の環境独自の問題かもしれませんが/etc/modprobe.confが起動時に生成されません。本来ならばdepmodを実行する事で作成されるはず。 modprobe.confが正常に生成されないと、ネットワークカードなどののモジュールなどが読み込めなくなったりします。
    起動時に以下のエラーが出ている場合は同じ現象です。
    Finding module dependencies  NG

    modprobe.confはカーネル2.6系から導入されているらしいのです、私も詳しい事が分かりません。とりあえず暫定的に対応しました。
    同じような症状が出た場合は以下のように対応して下さい。
    /etc/rc.d/rc.sysinitの最後の行に次の一行を追加して下さい。(起動時のエラーは消えません。)
    /sbin/generate-modprobe.conf /etc/modprobe.conf >/dev/null 2>&1


以上でインストールは終了です。


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